ICLが適用できる年齢は原則21歳以上であり、年齢による上限は特に定められていません。(45歳くらいまでが望ましい)
ただし、ミドルエイジの方(40~50代)は、ICLを受ける前に来るべき老眼や白内障についても考慮しておく必要があります。
老眼も白内障も共に目の老化現象によるものです。老眼は水晶体の弾力性、毛様体筋の動きの低下によりピント調整機能が衰えます。白内障は加齢に伴い、徐々に水晶体が濁り、見えづらさを感じるようになります。
一般的に老眼は40歳を過ぎたころからはじまり、白内障も早ければ40歳代で症状を自覚します。ICLを受ける方の大半はメガネやコンタクトレンズに依存しない生活を希望されていらっしゃいます。ICLをしても老眼が始まれば、人によっては老眼鏡(メガネ)の装用が必要になります(※現在は老眼対応のICLも登場しています)し、白内障手術を受ける際にはICLのレンズの摘出をし、専用の眼内レンズを挿入する必要があります。従って老眼や白内障を念頭に置きつつ、ご自身の目の状態を理解した上で治療を受けるメリットがあるのかを判断することが大切になります。
白内障の症状が認められる場合、ほとんどの方が近い将来白内障手術を受けることになるかと思います。白内障手術時に挿入する眼内レンズには、メガネの依存度を減らすことのできる多焦点眼内レンズもあります。白内障と同時に老眼や屈折異常の治療が可能となります。(相応のデメリットもあります)
あと数年で白内障手術を受けることが想定される場合には、ICLを受けないことを選択するのも大切です。