アトピー性白内障は、加齢性白内障と異なる点がいくつかあります。
アトピー性皮膚炎は乳児期に発症することが多く、発症から10〜15年後に白内障の症状が現れるケースが多いです。
そのため、アトピー性白内障の発症年齢は思春期の子供や20〜30代が多く認められます。
また、アトピー性白内には特有の水晶体の濁り方があります。
加齢性白内障は水晶体の中心部分や周りにある皮質から濁っていくのに対し、アトピー性白内障は水晶体を包み込んでいる「水晶体嚢」といわれる袋の部分から濁っていきます。これにより、ヒトデやクローバーのような形に白濁部分が広がっています。濁り方には2種類あり、水晶体嚢の前面が濁るものを「前嚢下(ぜんのうか)白内障」、後面が濁るものを「後嚢下(こうのうか)白内障」といいます。